2009年12月29日

●キーワード 2009

 今年のアート・街関連を三つのキーワードで振り返ってみます。(2008年2007年2006年)

 『Life with Art』
 日常へと浸透する「アート」。

内海聖史個展「ボイジャー」@eN arts
 とても完成度の高い「色彩のこと」@スパイラルガーデンから、更に前へと進む熱意。

「伊庭靖子展」@神奈川県立近代美術館 鎌倉館
 精緻な筆致とクローズアップ。触感だけが残る画面に吸い込まれそう。

杉本博司「Lighting Fields」@ギャラリー小柳
 「存在するけれども知覚できない世界」を、卓越したフィルターでもって視覚化する驚き。

内藤礼 すべての動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している@神奈川県立近代美術館 鎌倉館
 小さな装置で世界を作り変える空間体験。

大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ2009
 十日町編松之山編松代編

 Tak夫妻lysanderさんと行った、アートの遠足+温泉珍道中。ダントツの楽しさ。

Life with Art
 「アートのある生活」への一歩。

樂歴代 花のかんばせ@樂美術館
 「手にふれる樂茶碗鑑賞会」にて、樂茶碗に初めて触れました。

「山水に遊ぶ-江戸絵画の風景250年」(前期)@府中市美術館 前期後期B
 蕭白、若冲揃い踏み!「石峰寺図」はステキなサプライズ。

奇想の王国 だまし絵展@Bunkamura ザ・ミュージアム
 古今東西だましのエッセンスを詰め込んだ、バラエティショー。「水の都」には、すっかりだまされました。


 『東奔西走、大興行時代』
 バブルの残滓と不景気時の出開帳特需で、何十年に一度の「お宝」大公開!

興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」@東京国立博物館
 驚異の入場者数94万6千人!スーパーブランド「阿修羅」の集客力に脱帽。

興福寺国宝特別公開2009 -お堂でみる阿修羅-@興福寺
 釈迦如来に睨みつけられ、バツ悪そうに立つ阿修羅が印象的。北円堂運慶一門の存在感が凄かった。

皇室の名宝-日本美の華- 1期 (前編)@東京国立博物館平成館 前編後編
 広々とした空間と充実した照明に浮かび上がる、伊藤若冲「動植綵絵」全30幅。その美しさは一生モノの思い出!

若冲ワンダーランド@MIHO MUSEUM
 若冲展第二部は深山の奥で開催。驚きの新発見「象と鯨図屏風」を始め、個人蔵をズラリと並べる充実の内容。まさかのスーパー若冲ワールドに酔う!

第61回 正倉院展@奈良国立博物館
 西の横綱「正倉院展」を初鑑賞。天平のタイムカプセルに酔う!

皇室の名宝-日本美の華- 2期@東京国立博物館平成館
 なんと今年は東でも正倉院宝物が大公開!修復された「春日権現験記絵」、教科書で有名な「蒙古襲来絵詞」「聖徳太子像」も観られる至福のひととき。

ルーブル美術館展@国立西洋美術館
 西洋美術のスーパーブランド「ルーブル」。貫禄の入場者数85万人。

THE ハプスブルグ展@国立新美術館
 国別にブースを分け、それぞれに代表作家を擁するスケール感が素晴らしい。


 『技術立館』
 LED照明の躍進を始め、技術の進歩が話題を集める一年でした。

新・根津美術館
 都市と庭園の境界を劇的にデザインする空間構成。ガラスの美しさを極限まで極めた素材演出。

建築家坂倉準三展 モダニズムを生きる 人間、都市、空間@神奈川県立近代美術館 鎌倉館
 建築家の代表作で開催された回顧展。その箱は存続に揺れながらも、現代アート展で存在感を発揮しています。

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2009年12月21日

●11月12月の鑑賞記録

11/1
 若冲ワンダーランド(第4期)@MIHO MUSEUM
 4期はちょっと薄め。鳥獣花木図の色彩の美しさが印象に残る。稚拙な描写がモザイク画を意識したモノなら、若冲筆でいいかも。若冲=細密画の人にはそこが譲れないのだろう。

日蓮と法華の名宝-華ひらく京都町衆文化-@京都国立博物館
 等伯展の前振りと光悦の独演会だった。光悦の立正安国論がカッコイイ!等伯は仏画で来年をしっかりアピール。山楽の唐獅子が見られてちょっと嬉しい。

11/13
皇室の名宝-日本美の華- 2期@東京国立博物館平成館
 正倉院宝物と春日権現験記絵と蒙古襲来絵詞が観られる至福のひととき。

11/15
 大本山光明寺と浄土教美術-法然上人八百年大御忌記念-@鎌倉国宝館
 蒙古襲来絵詞に触発されて、いざ鎌倉。鎌倉国宝館の運慶。体の張りが感じられる素晴らしい造形。当麻曼陀羅のラストシーン、来迎図も素晴らしい。

内藤礼 すべての動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している@神奈川県立近代美術館 鎌倉館
 花形に並べた豆電球の回廊。ガラスの内外を行き来する空間全体を使う構成。こんなことが出来るのは内藤さんだけ!と思える素晴らしい出来!天井から垂らしたビーズの糸、風になびくレースのリボン、そっと置かれた水の入ったガラス容器。ただそれだけで空間を支配する内藤さんってすごいと思った。

12/13
躍動する魂のきらめき-日本の表現主義@松戸市立博物館
 イケメン婆羅門、異様な存在感の舞妓、生命力溢れる芋銭。アクの強い表現が並ぶ絵画彫刻。「現代の夜明け」を控えて、最後の輝きを放つ装飾性豊かな建築。併設された博物館の歴史展示、虚無僧、梨も加わって、とてもユニークな展示空間に。

12/19
 山口晃トークライブ 「年忘れ!山愚痴屋感謝祭・弐」@紀伊国屋サザンシアター
 二年ぶり二回目のトークライブ。前回よりもお笑い度倍増、脱力感強め、ブラック感も強め。聞き所は「vsアンドー箱」。エンジンのかかった後半が時間切れ気味でもったいなかった。

Posted by mizdesign at 23:18 | Comments [0] | Trackbacks [0]