2006年06月30日

●BAO/BABB. 第13回勉強会レポート

 BAO/BABB.第13回目のレポートです。場所はアミュゼ柏5階会議室D、参加者は17名、参加費は飲み物とおつまみ+資料代で500円でした。参加くださった方々、ありがとうございます。
 「Session04 私のイチオシ」と題した新シリーズの一回目は、「今だから聴こう。柏のその時」。毎回趣向を凝らせて会を盛り上げる佐藤さんコーディネートの下、関浦さんにお話を伺います。今年94歳になられる、柏の現代史の語り部ともいうべき方だそうです。

 話は徳川幕府が倒れるところから始まります。明治2年から、職を失った士族が幕府の牧場であった船橋・柏付近に開拓のため移住してきます。この事業を担ったのが現在の巨大デベロッパーの御先祖様。鉄道の登場、競馬場とゴルフ場、軍都の話を経て、商業の街へと至り、昭和29年に柏市が誕生します。二つの巨大団地、駅前ダブルデッカーを経て最近の大型店の出店規制へとつなげて、話は終了です。柏に駅が出来た理由や、ゴルフ場を手がけたのが北柏の名家の御先祖様とか、駅前広場が二階建てになったわけ等、エピソードの肉付けが巧みで、年表では読み取れない生な柏の歴史に触れることが出来ました。

 身振り手振りを交えて話される関浦さんと、話に聞き入る参加者の方たち。
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2006年06月29日

●Steven Holl 展 「Luminosity / Porosity」

 ギャラリー・間で開催中のSteven Holl 展「Luminosity / Porosity」を鑑賞しました。Luminosityは光、Porosityは孔を意味し、ひいては、建築と都市化とランドスケープの一体化を追求しているそうです。ここでも「あな」が登場します。

 展示は写真と模型によるプロジェクトの紹介と、原寸?パネルによる体験型展示の二つからなります。3階展示室が前者、中庭から4階展示室が後者です。図面や建物全景を捉えた写真が全くないので、「建物」という感じが全然なく、光と孔を巡る思索の軌跡を追体験する感じです。特に4階のセットモデルのような展示が興味深いです。様々な開口パターンを施した皮膜で形成された街路を歩き、時に建物の中に入ってそのパターン越しに外を眺めます。機能を抜き去り、光と孔だけを残した体験は、廃墟のようであり、豊かな空間にも感じられます。

 詩のようなテキストと空間を行き来するひと時でした。

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2006年06月27日

●縮小都市の診断、その処方箋 -perforation(穿穴)-

 高齢化社会と経済成長の鈍化。社会構造が変化するときに、「都市」はその変化にどう対応するのだろうか。住宅もビルも都市の一部なので、都市像を踏まえた提案をしたいと常に思っています。そんなときに「第24回TNプローブ・サロン 縮小都市の診断、その処方箋 -perforation(穿穴)-」という講演会案内が目にとまりました。「縮小都市」というストレートな現状認識と、「穿穴」というキーワードの組み合わせに興味が湧きます。

 講師は千葉大助教授の岡部明子さん。EUの地域政策、環境政策を研究されているそうです。講演は「ライプツィヒ」と「バルセロナ」における都市再活性化の事例が紹介されます。市が改築費として50%の補助金を出しても誰も活用しなかったが、建物を撤去して中庭を作ったところ、建物オーナーもイメージアップに関心を示すようになった。間にはさまれるエピソードが具体的で興味を深いです。その上で、両者とも建物を減らすこと(穿穴)によって価値を高めるという点が共通していると指摘されます。

 手法としては昔からあるモノですが、それを穿穴と見立て、建物を減らすことが都市の価値を高める=経済活動の一環(資本の拡張)として捉えられないかと提起する流れはとても刺激的です。その根底には楽観的な視点が感じられ、都市論は本質的にアカルイモノであると思いました。

 会場は品川インターシティでした。黒々とした木々と光を放つ高層タワーのコントラストが特徴的?
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2006年06月26日

●カルティエ現代美術財団コレクション展 その1

 東京都現代美術館で開催中の「カルティエ現代美術財団コレクション展」を鑑賞しました。「カルティエ現代美術財団」といえば、ジャン・ヌーベル設計による本部ビルが真っ先に思い浮かびます。ガラススクリーンの中に自然を活けたようなデザインは、突き抜けた美しさと存在感を誇ります。その財団のコレクション展と聞けば、期待は高まるばかりです。

 展示はライザ・ルーの「裏庭」から始まります。ビーズで埋め尽くされた人造自然というべきオブジェは、異様な美しさに満ちています。その向こうに楽しげに作品作りを進めるアーティストの姿が浮かぶようで、思わず口元がほころびます。リチャード・アーシェワーガーの「クエスチョン・マーク/3つのピリオド」は、裏側に回り込んだり見上げたりしてフォルムの変化を楽しみ、ベンチのようなピリオドに腰掛けたい誘惑に駆られます。そしてロン・ミェイクの「イン・ベッド」の存在感に立ち尽くします。巨大な母親像?肌や髪の毛の驚異的なまでにリアルな質感と、スケールが異なる違和感が激しくせめぎあいます。そして目と目で見つめあう絶妙の位置関係。現代美術の魔法にどっぷりとはまります。

 2階に上がると、松井えり菜の絵と遭遇します。引きの強い絵柄が、ソレが何であるかを認識するよりも早く脳に到達し、絵の脇に置かれたエビチリ(カビてる?)に目がいくに至って、グロテスクさが押し寄せます。見事な時間差にしばし呆然。3階に上がるとトニー・アウスラー「ミラー・メイズ」の巨大な目が一斉にこちらを見ます。球形に張ったスクリーンとプロジェクターで出現する眼球ゴロゴロ空間は、昔テレビの特撮番組で観た異次元空間のようです。デニス・オッペンハイムの「テーブル・ピース」は一転、長いテーブルと両端の人形、そこから発生(するように見える)奇声だけのシンプルな構成です。広い空間に長いテーブルが映えます。

 一気にB2階まで降りると、吹抜空間にマーク・ニューソンの「ケルヴィン40」が駐機しています。独創的で美しいフォルムと、「本物」のモックアップとしての徹底的な作り込みが素晴らしいです。エアフローの解析図や屋外写真も存在感を強調します。何よりコクピットに乗り込んだ本人の写真が良いです。夢の究極の到達点でしょう。中庭にはパナマレンコの潜水艦が鎮座しています。生々しい溶接の数々、鉄塊の圧倒的な量感、内部の緻密な作り込み。アーティストの構想と執念がビシビシ伝わってきます。中庭を海底に見立てた配置も決まってます。

 全編見所に溢れた、現代アートファン必見のスーパーイベントです。
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2006年06月23日

●45分の夢

 玉田選手のシュートがゴールネットを揺らした瞬間、「奇跡」という言葉が現実味を帯びました。果敢に走り込む巻選手の姿が、それを手繰り寄せるようで力強かったです。去年、日立台で観た選手の活躍が、ワールドカップを身近なものに感じさせてくれます。45分を終え、このままプレッシャーをかけ続ければあるいは。。。という一瞬に、ボールは華麗に宙を舞い、日本のゴールに突き刺さりました。

 美しいサッカーをありがとう。次は、勝つためのシステムが必要だ。

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2006年06月22日

●時差ボケ解消?

 昨夜は、厚さ5cmほどの図面の束を抱えて宅配便の集配所に駆け込みました。思った以上に長びいた図面の手直しがようやく完了しました。ぐっすりと眠って、目を覚ましたのは午前4時。早く起きすぎたので寝なおそうとして一思案。明日も4時起きなら、このまま起きて時差ボケを解消するか。というわけで図らずも明日に備えることにしました。自動的に時差調整とはさすがはワールドカップ?奇跡を見せてくれ!

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2006年06月16日

●虎ノ門 金刀毘羅宮

 再開発されたオフィスビルと敷地を共有する神社。ビルの足元を三層吹抜のピロティとして参道に開放、参道をクランクさせることで奥行きを演出。ビル街のオアシスとしてたいそう繁盛しています。

 オープンスペースがまるごと神社というゾーニングは、聞くと冗談のようですが、実際にはとても成功しています。神社は日本の一部だなと妙に納得します。

 オフィス街に唐突に現れる鳥居。「なんだこれは」と引き込まれると、右手に神社が現れます。
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 反対側の大通りからの眺め。3層吹抜けのピロティが効果的です。
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2006年06月12日

●BAO/BABB. Session04 のお知らせ

 「BAO/BABB.」06月から10月の予定が決まりましたのでお知らせします。今回は「Session04 私のイチオシ」と題して、五つのイチオシを紹介していきます。詳しくはチラシを御覧下さい。

 BAO/BABB.も2年目に入ります。若い人の参加が増えてきたことと、取り組む姿勢が積極的になってきたことが前向きな変化だと思います。その一方で、「柏」と「まちづくり」というキーワードの意味合いが希薄になっていると感じます。「イロイロ物知りになる」「月に一度の楽しい場」という部分に絞った方が間口が広がって良いのかもなと思いつつ、テーマ性があってこその会では?という疑問もあります。

 「BAO/BABB.って何だっけ?」という問いに答えるべく企画したのが、ルールなしのセルフプレゼンテーション「私のイチオシ」です。何がこの場に相応しいかは、会が進むにつれて明らかになるでしょう。

 興味のある方、時間の都合のつく方は是非御参加下さい。お問合せ、参加申込みは、電話04-7169-7710(ばおばぶ 担当五十嵐)、もしくはe-mail:baobab-i@jcom.home.ne.jpまでお願いします。

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2006年06月09日

●チャレンジャーズ・イエロー

 ワールドカップが開幕します。日本代表のキャッチフレーズは「SAMURAI BLUE 2006」。メディアで街中で、サムライ・ブルーが目に飛び込んできます。

 その一方で、柏レイソルはJ2首位を快走中。J1復帰に向けてちゃくちゃくと歩を進めています。目を凝らさないと見落としそうに扱い小さいですが。日本代表にならって、「CHALLENGER's YELLOW 2006」とでも銘打ってはどうでしょう。視聴覚に訴えるので一体感がわくと思うのですが。

 日立台の看板に大きく「チャレンジャーズ・イエロー」はいかが?
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2006年06月06日

●花鳥-愛でる心、彩る技 <若冲を中心に> 第3期

 「花鳥-愛でる心、彩る技 第3期」を鑑賞しました。今回は、若冲が熱心に模写して学んだという中国絵画が並んでいます。中でも目を引くのが「百鳥図」です。鳳凰を中心に、「動植綵絵」でおなじみの鳥たちが大集合しています。鳳凰の特徴ある容姿と色彩の類似性は、若冲のネタ帳か?と思うほどです。これらを下敷きにして、あの豊かな表情と見栄きりポーズの若冲ワールドが出現するのかと想像がめぐります。

 「動植綵絵」は比較的おとなしめな作品が並びます。その中で異彩を放つのが「紫陽花双鶏図」。緻密な描画と華麗な色彩、凄みのあるポーズとりと三拍子揃った若冲ワールドの決定版のような一枚です。紫陽花が空を覆っていたり、羽に水滴のような模様があったり、鶏が頭を掻いていたりと不思議要素もテンコ盛りです。何度も見返してしまいます。

 見比べという点では「竹粟に鶉雀図」と若冲「秋塘群雀図」も興味深いです。題材に共通点が多いですが、絵の印象は全く違います。スタンプ押しのような飛行形の雀、塘の穂に群がる様々な姿勢をとる雀。一羽混じる白雀。やはり若冲のアレンジは面白いです。

 湿度低めで過ごしやすい日でした。展示もおとなしめに思えました。
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●アート・スタディーズ 第6回

 建て替えが進む東京を歩いていると、建物の寿命って意外と短いのではと思うときがあります。そんなときに目にとまったのが「アート・スタディーズ/20世紀日本建築・美術の名品はどこにある?」。全20回かけて、20世紀建築・美術を通史的に検証、発掘を試みるレクチャー+討議イベントです。いろいろと興味深い話が聞けそうだと直感したので、遅ればせながら第6回から参加することにしました。

 今回は1930年代を題材に、「和洋統合の精華」というテーマで進みます。建築は吉田五十八を取り上げ、堀口捨巳との違い、ミースとの比較を通して考察します。美術は須田国太郎を取り上げ、黒田・安田・梅原との違いを踏まえて彼の取り組みを紹介します。「DNAレベルの再構築」というキーワードでもって両者はつながります。吉田は「古典」をミースに通じる近代の「合理性」でもって再構築し、須田は油彩絵画を材料、性質に立ち返りヴェネツィア派を参照して再構築します。同時代の建築と美術に共通項を設定して、専門の方に語ってもらう試みはとても興味深いです。相乗効果を生むところまでは行きませんが、一粒で二度美味しいに近い感じ。先日ハウス オブ シセイドウのミニシアターで須田国太郎の初個展(1932年)の再現CGムービーを観たのが良い参考資料になりました。

 会場は東博資料館でした。窓から平成館が見えます。もうすぐ「プライス展」です。
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2006年06月01日

●ただいま仕事中

 建物の引渡しも済んで、図面の整理ももう少しで終わりです。現場の終盤には、こんなひとコマがありました。休憩中ではありません、仕事中です。
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