2008年02月02日

●四国の旅 その6 金刀比羅宮 緑黛殿

 金刀比羅宮の魅力は、伝統を尊重しつつ、新しいものを貪欲に取り込んでいくところにあると思います。それが非常に鮮明に現れているのが、「緑黛殿」。絵馬堂、御本宮と並ぶ場所の左側にあります。設計は鈴木了二建築計画事務所。用途は祈祷を上げてもらう方の控え所だそうです。

 内部は非公開ですが、外から眺めるだけでもその魅力(異物感?)は伝わります。屋根は瓦の載った大屋根。ですが、それを支える梁、柱はコールテン鋼(表面に酸化皮膜を形成して腐食を防止する鉄。錆を意匠的に見せることが可能)です。錆の色合いが遠景には伝統建築のように見え、近づくとその素材感から現代的な印象を受けます。柱に挟まった白い箱のバランスはまさに現代建築。中庭に面した地階(?)は更に明確になって、鉄とガラスの箱の中に白いボリュームが納まっています。
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 中庭には2本の木を残して、後は土だけです。それをコールテン鋼でぐるりと囲みます。とても荒々しく大胆。ギョッとしました。でも調和していると感じます。好き嫌い分かれそうですが、長いスパンで考えるとこれくらいが良いと思います。違和感は時が経つにつれて消えるでしょうし、金刀比羅宮はこの先もずっと在り続けるのだし。
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 「幸福の黄色いお守り」。御本宮近くの授与所にて。お守り、小さなお守り、小さな小さなお守りの三点セットを購入しました。2,500円也。
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Posted by mizdesign at 2008年02月02日 21:52
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