2006年04月10日

●ロダンとカリエール

 先週末はお昼過ぎに打合せを終えて、上野に足を伸ばしました。今回は国立西洋美術館で開催中の「ロダンとカリエール」展を鑑賞しました。ロダンとの対比を通して、「忘れられた画家」カリエールを再発見し、同時にロダンの見えざる側面を掘り下げるという意欲的な企画展です。

 会場はとても空いているので、鑑賞条件は最高です。五つのセクションに分けて、二人の作品を並べて様々な角度から接点を提示しつつ、両者の関係性を想像することを観る者に委ねます。これが曲者で、予備知識不足と懇切丁寧な解説に慣れた身にはかなりこたえます。情念の塊のような絵と彫刻がズラリと並ぶのですが、集中力が切れると全部同じに見えてきて、安らかな眠りへと誘われます。今回は第二セクションで力尽きて、後は流し見しました。

 テーマ設定、作品の集め方と並べ方、会場の雰囲気から企画された方の熱意が伝わると同時に、それゆえに何度か行かないと理解しづらい内容になっていると感じます。その一方でとても熱心に鑑賞しているカップルの方も多かったので、企画自体は成功していると思います。会期はまだ二ヶ月あるので、機会を改めて再訪することにします。

 地獄門の中で考える人。140点続けて「考える」のはちょっと無理です。
ueno_20060408-1.jpg

Posted by mizdesign at 2006年04月10日 10:02
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? 「ロダンとカリエール」 国立西洋美術館 3/19 from はろるど・わーど
国立西洋美術館(台東区上野公園7-7) 「ロダンとカリエール -世紀末に生きた創造者たちの手と精神- 」 3/7-6/4 良き交流関係にあったロダン(1840... [続きを読む]

Tracked on 2006年04月12日 00:37
コメント

mizdesignさん、こんばんは。
また、ブログで初めまして。コメントをありがとうございました。

どうも客入りがあまり良くないようですね。
やはり地味な印象が拭えないのでしょうか。
先日の土曜に前を通った際にも、
人の流れは都美や東博へ向かっていました。

だだ仰る通り、非常に優れた企画の展覧会かと思います。
この後オルセーへ巡回するというのにも頷けました。

>140点続けて「考える」のはちょっと無理

確かにそうですよね!(笑)

Posted by はろるど at 2006年04月12日 01:07

はろるど様>
 こんにちは。コメントありがとうございます。

 こういう「考える企画展」は好きなので成功してもらいたいのですが、実際のところ空いてますよね、ビックリするくらい(笑)。リピーター割引やペアチケットを導入する等、気軽に何度も足を運べる仕掛けがあれば違ってくると思うのですが。。。内容が濃いだけにもったいない。

 オルセーでは好評を博すのでしょうね。ちょっとくやしい。

Posted by mizdesign at 2006年04月12日 09:24

こんばんは。
毎日新聞が主催なのに
読売新聞で褒めていました
この展覧会。余裕なのかな?
プラド大混雑だし。。。

Posted by Tak at 2006年04月14日 22:03
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