2018年02月03日

●上海-杭州-寧波 旅行記 その1 概要編

 2018/01/27(土)~02/2(金)まで、上海-杭州-寧波と旅行してきました。その覚書です。
■きっかけ:
 去年のGWに突如ザイカ先生が上海旅行記をつぶやき始めた。マシンガンのようなスピード、臨場感たっぷりな実況に、すっかり「そうだ、中国行こう」に。とはいえ、ザイカ先生のようなハプニング体質ではないので、旅の主軸が要るよなーと思案。やっぱりここは、現代建築だろう。
 中国の現代建築というと?王澍かな。というわけで、中国美術学院象山キャンパスと、寧波博物館が主訪問地に。それと、日本の十倍以上の人と土地があるのだから、ほんとに経済発展しちゃったら、そのスケールは想像を絶するのでは?という興味から、スケール感のある開発とかも観たい。
 またまたザイカ先生の旅行記から、上海西岸の巨大私設美術館に興味が。というわけで、龍美術館西岸館と、余徳耀美術館がリスト入り。初中国だから、観光は?と思いつつも今ひとつ興味が湧かない。年が明けて、とある事情で旅行をする時間ができた。よし、ここだ!
 はじめは2月中旬を考えたけれども、旧正月と当たって大変そうなので、繰り上げ。期間は一週間くらい。まずは飛行機。中国東方航空が安いけれども、遅れたりするらしい。初中国には厳しいかなというわけで、ANA。往復7万ちょっとだったので決定。上海から他所へ飛ぶのは時間的に却下。

■旅程:
 上海2泊⇒杭州2泊(2日目は日帰りで寧波に移動)⇒上海1泊の、計5泊7日 (帰りの飛行機が1:45発の深夜便なので、2/2は移動のみ)の旅でした。

■お金:
 中国は携帯電話での決済が普及しているそうですが、外国人旅行者が使うのは相当にハードルが高そうかつ、日本のクレジットカードは使える場所がとても狭そう。なので、とても両替レートの良い両替屋さんが秋葉原にあるとのことなので、日本で人民元に両替して行くことにしました。相場感が分からないので、とりあえず一日1,000元と考えて、6,000元両替して行きました。傷害保険は何かあった時の対応力に期待して、AIUを申込みました。

■インターネット:
 中国では金盾というネット規制(?)があるらしいので、日本でVPN付のWi-Fi (大容量バッテリー型) をレンタルしていきました。VPNをオンにすると日本と変わりなくネットにつながりますが、VPNは結構ひんぱんに切られるので、その度に再度オンにする必要があります。
 地図アプリは高徳地図というアプリが物凄く役に立ちました。目的地を入力すると、現在地からの経路を公共(電車+バス+徒歩)、徒歩等に切り替えて表示してくれて、さらに高鉄は時刻表、バスは運行間隔まで表示してくれます。また、アイフォンの中国語入力をオンにしておくと、日本の漢字で入力しても簡体字に置き換えて検索してくれます。高徳地図は中国のアプリなので、VPNがなくてもつながります。

■交通:
 上海虹橋⇔杭州東、杭州東⇔寧波のそれぞれ往復は高鉄を使いました。
象山キャンパスと寧波博物館は高徳地図で検索してバスで行きました。ルート表示上にバス停名も表示されるので、中国語が聞き取れなくても現在地が分かって、降車駅を間違える心配もありません。

■宿:
 booking.com で予約していきました。
 上海では現地の生活感を感じたかったので、ホームステイ型の宿を予約しました。特に最後の1泊は新天地に隣接した古い里弄建築 (1926年築らしい) の中の1室で、共用部は物凄く古いですが室内は小ぎれいにリフォームしてあり、価格も手ごろ(315元/泊)でとても良かったです。ただし、英語が全然通じないので、鍵の受け取りとかで苦労しました。
 杭州では立地と価格重視で、ちょっと古めのホテルに泊まりました。

■建築:
 上海では龍美術館西岸館(大舎建築)、余德耀美術館(藤本壮介(方案のみ?))、Water House(neri&hu)、Light Place (安藤忠雄)、ヒマラヤセンター (磯崎新) 等を観ました。Light Place はAegean Shanghai という去年末にオープンしたばかりの超巨大商業コンプレックスの 7-8階にある本屋+多目的スペースですが、8階にある Pearl Art Museum と繋がっています。開館記念に安藤忠雄展(新美術館の安藤忠雄展の巡回)をやっていたのですが、光の教会の原寸再現の代わりに Light Place を見せるようにしているのが上手かったです。Water House はちょっとカッコつけすぎで周りから浮いてる (沈んでる?) 気がしました。
 杭州では中国美術学院象山キャンパスと民芸博物館(外部のみ)を観ました。キャンパスの向かいに建っているリゾートホテルも王澍の設計みたいです。ラーメンの積層の上に木トラスの屋根を架けたようなボリュームが連続する外観の建物群です。象山キャンパスのスロープ外部動線が面白かったです。民芸博物館もカッコいい。
 寧波では当然、寧波博物館を観ました。あんなに大きいとは思いませんでした。また州政府の建物と向かい合ってるのも意外。王澍って前衛的な建築家という印象ですが、意外と政府との付き合いも上手いのでしょうか(そうじゃないと中国美術学院の建築学部長にはなれないでしょうが。。。)。博物館は外壁と3階の屋外デザインが素晴らしかったです。カフェがあるのも良かった。

■観光:
 外灘からの浦東の夜景は絵葉書のようですね。
 南京東路は六本木な感じですかね。
 新天地は里弄建築が面白かったです。同潤会アパートメントがあった頃の表参道という感じ。
 田子坊は原宿。
 水郷は日程の都合上あきらめました。
 杭州では西湖の雪景色を観ましたが、振り返ると大観光地の建物がズラリと並んでいるので、映画のセットのようでした。

■まとめ
 新天地の里弄建築の泊まったことで、里弄内部の生活を身近に観ることができたのがとても良かったです。
 建物では寧波博物館の遺跡のような存在感+動きを感じさせる外壁・外部空間構成の融合が素晴らしかったです。

Posted by mizdesign at 2018年02月03日 14:56
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