2018年02月03日

●上海-杭州-寧波 旅行記 その6 西湖、新天地

 5日目。杭州最後の日なので西湖へ散歩。雪の西湖は珍しいらしいけれども、寒いし滑る。結局ランニングもできず。それでも記念写真を撮る人で朝から結構な賑わい。古建築と湖の組合せは写真映えするけれども、振り返ると大観光地の建物群がビッシリ建っているので、映画のセットみたい。杭州東駅から上海虹橋駅へ。さらに10号線で新天地へ。いったん荷物を置かせてもらおうと、本日の宿へ。
 高徳地図は里弄建築の門内側近くを示す。住所もあってる。でも、それらしいものがない。門の警備員さんに予約メールを見せると、斜め上を指さす。?。受付なり管理人さんスペースなりがあったりしないの?。もちろん、言葉は全く通じない。そのうち女の人が来て、建物の中に入って行く。警備員はその女性を指指す。?。よく分からないけれどもついていく。古い木製階段を上って2階へ。そして扉を2枚開くと、写真で見た部屋が出てくる。女性はこちらに目もくれず、部屋の掃除を始める。話しかけてもやはり言葉が通じない。しばらくボーッと眺めていて、ようやく事態を理解。
 つまり、今夜の宿は他の人が住んでる里弄建築の中の1室だけを貸す。それが2階にあるので、警備員は斜め上を指さした。部屋は小ぎれいだけど建物自体は古いので、共用部と室内のギャップがすごい。多分今掃除している部屋が今夜の宿だけど、今掃除をしている人には私の情報が行ってない。メールを見せて、事態を説明。掃除中の部屋はRoom 4らしいけれども、残念ながらメールにその記載はない。そのうち、何やらアイフォンでLineのようなアプリをいじり始めた。これが微信?旅行者も使えると良いのにね。何往復かした後に、やっと私の名前が出た。コロッと態度も変わる。今夜の宿泊者が私であることは理解してもらえたけれども、「荷物を預けて外出したい」という内容が伝わる気がしないので、そのまま掃除の完了を待つ。カギを受け取って一難完了。オーナーさんが来るかと思ってしばらく待つもその気配がないので、外出することに。宿泊費はいつ渡すの?
 改めて考えてみると、新天地に隣接した里弄建築内に泊まれるのはとても魅力的。自分もそこで暮らしている感じがする。抜群の立地のわりにとてもお値頃(315元/泊)だったのは、こういう事だったのね。アイフォンにオーナーから英文メッセージが来て、一件落着。言葉が通じるって素晴らしい。

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●上海-杭州-寧波 旅行記 その5 4日目 寧波博物館

 4日目。杭州東駅から高鉄で寧波へ。チケットは翌日の上海戻り分と合わせて、昨日のうちに買っておいた。驚くほど英語が通じないのと、全席指定で当日だと売り切れも多いので、事前の段取りと高徳地図が頼みの綱。さらに1時間半前には待合スペースで待機。やはり、鉄路を走る飛行機。
 1時間弱で寧波到着。帰りの切符を買って、高徳地図で寧波博物館を検索。633路で40分弱、25分くらいに1本と出る。とりあえずバス停に向かうと、ちょうどバスが来た。着いた先は、鄭州区庁舎と文化センターと寧波博物館が向かい合う、巨大な広場。どの建物も、あきれるほど大きい。王澍の設計は前衛的と思っていたので、こんな巨大な政府プロジェクトに関与しているとはビックリ。
 レンガ、瓦、様々な仕上げのコンクリート。これら素材が壁面を鋭角的に、まるで屋根の稜線のように分割する。この切り替えが上手い。こんなに巨大なのに、威圧感よりも「動き」を感じる。建物は単純な箱型ではなく、上層部が分割され、外壁の角度にも変化をつけている。物質感豊かな素材と、変化に富んだ面・形の組み合わせが「動き」を生む。重さと動き、相反しそうな組み合わせで成功しているところがすごい。緑が見えるので、屋上庭園もあるのだろう。一周してから中へ。
 入館料は無料。入ると4層の吹抜け。吹抜けに面した手摺立ち上がりと壁面は荒いRC仕上、一面のみ白塗り壁。右手の光沢メタルパネル仕上げのエスカレーターと射す光が、上方運動を劇的に演出する。正面には大階段。
 1階では特別展「CHINA 与 世界」を開催中。冒頭に遣唐使船と鑑真和上紹介。
 白い壁の向こうに、プロフィリットガラスの中庭。
 3階はウッドデッキ張りの屋上テラスを出入りする構成。平面、立面とも斜め線を多用。モノとモノ、中と外が激しくぶつかり合う。瓦や石積み、コンクリートの外壁構成と相まってとても迫力がある。ところどころ外へと抜ける視線が効果的。
 3階展示室では「金玉大明」展を開催中。明王朝の金装飾・宝石がキラキラ輝いて綺麗。カフェもあって、まるで王澍世界の都市に迷い込んだような内外回遊が楽しい。屋外大階段を降りて、出口へと至る経路もダイナミック。やはりこの人のデザインは、動線と外部造形がとても良い。
 カフェで抹茶ケーキとカフェラテを頼んでまったり。味はそれほどでもないけれども、満足度は高い。出口から建物を見返して、遺跡のような重厚感と、ランダムな幾何的構成の融合に、凄い建物だなと改めて思う。633路で駅に戻る。今回も10分ほどでバスが来た。高徳地図とバスは相性抜群。
 寧波駅で高鉄の乗車改札開始まで待機。高鉄改札前には、大きなペイント缶?を抱えた一群が陣取っていた。春節前の里帰りなのだろうか。乗客層がこれまでと明らかに違う。

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●上海-杭州-寧波 旅行記 その4 3日目 中国美術学院象山キャンパス

 3日目。7:30に朝ごはん。先客は祖父母、若夫婦に女の子の、昨夜の賑やか御一行様。若夫婦一行は嵐の如く出発し、老夫婦と一緒に朝ごはん。お粥、卵焼き、薄いパン生地?に豆乳の中国風朝ごはん。美味しい。相変わらず、言葉は全く通じない。
 素敵なホームステイにお別れして、杭州東駅へ。初めての高鉄なので、2時間前から待機。なぜか高徳地図の時刻表に予約した列車番号がなく、イヤーな予感。そして、天候の為、欠便の表示。高徳地図で座席の空きを見て、メモ帳にメモって、チケットオフィスへ。列の短い列に並んだら、refund(返金)の列と言われて並び直し。振替はchange。Dナンバーの電車を書いたら、それは立ち席と言われてGナンバーの電車に変更してくれた。予定より少し繰り上がって無事出発。
 高鉄はまるっきり新幹線。と思ったら、「完全に中国で作った」という放送が流れる。ターミナルの仕組みは出発と到着を階で分ける形式なので、その巨大さとあいまって、空港に近い。鉄路の港。そう考えると、確かにmade in China か。
 1時間弱で杭州東駅に到着。1号線でホテルへGo !杭州では移動が多いので、地下鉄駅からの近さと値頃感でホテルを決定。ロビーが暗く、ああ…と思ったけれども、部屋は綺麗。299元/泊で2泊。
 荷物を置いて、いよいよ中国美術学院象山キャンパスへ。高徳地図で調べると、ホテルのすぐ近くから4路のバスに乗れと出る。10分に1本くらい。果たして、地図通りの場所にバス停があり、4路のバスが停まってる。高徳地図を運転手に見せて、停まることを確認。2元払って乗車。移動中も高徳地図でどこを走ってるか分かるので安心。50分弱で最寄駅で下車。すごい精度。正門?が閉まってて焦ったけれども、回り込むと開門してる。見学客がゾロゾロいて安心。流れに沿って建築学科の建物群を目指す。
 最初に見えてくるのは隈さんの民芸博物館。背景の山に溶け込むような在り方がカッコいい。その向こうに、ラーメン造の積層に木造トラスの屋根を架けたような建物。王澍設計のホテルに思われるけれども確証はなし。さらに進むと、いよいよ象山キャンパスが見えてくる。あの特徴ある山形屋根と素材の積層が特徴的な14号棟を水面越しに眺めたところで、時間配分上、先に民芸博物館を見ることに。丘を登っていくと、ワイヤーで瓦を吊った壁面が見えて来る。黒い被覆で目立たないが、鉄骨フレームが露出。展示替期で中は観られないので、建物の奥の斜面を登る。民芸博物館の屋根越しに、11号棟の緩やかにうねる屋根、14号棟のリズミカルな曲線屋根。雪化粧と相まって、大地と一体のランドスケープに見える。その向こうに直線的な都市。さらに向こうに山並み。なんとも印象深い眺め。回遊路を降りて、キャンパスへ。
 オフィス機能を持つ17号棟から。木とガラス、二つの中庭。木の方が抜群の存在感。白塗、レンガ、コンクリート。素材と光の静かな構成。窓・屋根形状も控えめ。
 続いて美術館の15号棟。中庭にbauhausの立体ロゴ。外部空間は立体幾何的で変化に富む。
 反りのある山形屋根の双棟、14号棟。外周にレンガとコンクリートの縦長スリット+ガラスの組み合わせ。中に入ると白壁を不整形に切り欠いた開口を抜けて廊下側へ。中庭に面する外壁は木。
 W字型の18号棟へ。建物から片持ち梁で持ち出した長大なスロープ型外廊下がダイナミックにうねる。「動き」を先にデザインして、それに合わせて諸室を配置したように見える。建物もスロープと呼応するように持ち上げる、傾ける。歩いてみると、視線変化が多彩で楽しい。縦に集約した動線もあり、慣れれば普通に使えるのだろう。外壁が向かい合う面を閉鎖的、外向く面を開放的に作る。
 民芸博物館のさざ波のような外観が山と一体化するようだと眺めながら、11号館へ移動。こちらもW字型。外壁は全面塗り仕上。棟番号的にこちらが先か。スロープ床にカラフルなテープが貼ってあって、各行き先が書いてある。使用上の苦情があった?たっぷり歩いたので、切り上げて戻る。

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●上海-杭州-寧波 旅行記 その3 2日目 上海

 2日目。7:30に朝ごはん。トーストと目玉焼きと豆乳?美味しい。相変わらず言葉は通じないけれど。明日の高鉄チケットを予約しに上海虹橋駅へ。1階のチケットオフィスが閉まっていてウロウロ。高鉄の待合フロアにチケットオフィスもあるとのこと。メモ帳に希望チケットを書いて列に並ぶ。チケットゲット。トイレの空き/使用中が分かる電光掲示板を眺めて、次の目的地へ。
 隣接する上海虹橋空港まで歩いて10号線→12号線と乗り継ぐ。巨大ショッピングセンター&高層住棟群を横目に龍美術館西岸館へ。工場の遺構を残しつつ、アールを付けた巨大なボリュームを2棟並列するダイナミックな構成。展示は4つ、入館料はレンブラント展込みで250元、なしだと50元。4千円を超える価格にちょっとビックリしつつも、全部込みを選択。荷物は基本的に持ち込み不可、ただし携帯くらいは可。当然、大撮影大会。主展示のXing Jing展が面白い。グラスファイバー製の巨大像が大量に並ぶ。ロン・ミュエクを思わせるけれども、そこまで精緻ではない。物凄い物量は圧倒的。RC打放しの神殿のような巨大空間に物凄くフィットする。地階で「レンブラントとオランダ絵画の黄金期、ライデンコレクション名品展」。日本からの巡回展?前半のレンブラントが充実、ダビンチは素描一枚。フェルメールも一枚。価格のせいか、とても空いてる。流石に撮影不可。マスターピースと1対1で向き合える貴重な機会。照明は反射があって今一つ。再び主展示へ。空間に呑まれるようなスケール感が面白いけれども、美術館として優れているかは疑問。でも、Xiang Jing との相性は抜群。反対側の建物には、カフェとギャラリー。カフェはちょっと暗くてパス。ギャラリーを上がってテラスに出られるけれども、雪で外部は閉鎖。離れのような建物も空のまま放置。ガラスも汚れ気味で、ちょっと管理が行き届いていない感じ?
 西岸沿いを散歩。雪が残る遊歩道を走るランナー。ランニングセットは持ってきたけれども、寒さと大気汚染に怯んでいます。
 余德耀美術館。工場のリノベーションに1面だけガラスのカバーをかけた空間。段状ロビーの空間構成はダイナミックだけれども、詳細デザインが伴わない感じ。主展示、Shanghai Galaxy 2 のブランコが撮影会状態。
 田子坊へ。ここもストック活用型観光地化の例。観光客で大混雑。原宿という感じ。一周して宿に戻る。静かだった昨夜から一変して、賑やか。

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●上海-杭州-寧波 旅行記 その2 1日目 上海

 浦東空港でWi-Fiオン。接続OK。マグレブ片道+メトロ一日券を購入して、市内へ。マグレブは7分でおしまい。メトロに乗り換えて南京西路下車。外は雪。WEB版百度地図や高徳地図をにらみながら、宿を目指す。大まかな位置は推測してあるけれども、やっぱり現在位置の表示が欲しい。
 初日の宿、シーロンホームステイに到着。住所は里弄路地の特に何の表示もない一角。呼び鈴を押すと、門が開く。小さな前庭の奥に、ガラス張りのリビング。玄関がない。管理人らしき女の人が何か言っているが分からない。呼び鈴の警報を解除するためにカードキーを当てろとのことだった。
 リビングに上がって、宿泊手続き。こちらは片言の英語くらいは通じるだろう、相手は片言の中国語くらい通じるだろうと思いつつ、全く通じない。見かねた宿泊客のトーマスさんが通訳してくれて、無事パスポートチェック、宿泊費支払い、部屋の案内、Wi-Fi、水廻りの説明を受ける。
 部屋は思った以上に素敵。水廻りは共用だけれども、洗面、トイレ、風呂だけを一室に分離した形で、とても綺麗。一泊425元で2泊。上海にしてはお得な気がする。外は寒いけれども、エアコンは29℃に設定してあって暖かい。朝食が選べるので、翌朝は西洋風、翌翌朝は中華風をリクエスト。
 街中へ。南京西路に戻る。雪の中、巨大スタバのものすごい行列を脇目に13号線で新天地へ。古い里弄建築を活かして観光名所化したという、ストック活用型再開発の例。でも、雪は降るし人は多いわでよく分からない。感じとしては、同潤会アパートを活用した表参道?ここでもスタバ。南京西路に戻って、ファミマで買い物して、宿へ。
 やっぱり、地図がなければ!というわけで、オフライン版の高徳地図をインストール。VNPが頻繁に切断されつつ、なんとか完了。現在位置が分かる!目的地までの行き方も分かる!高鉄の時刻表も出る!チケットの残り枚数も出る!すごい!

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●上海-杭州-寧波 旅行記 その1 概要編

 2018/01/27(土)~02/2(金)まで、上海-杭州-寧波と旅行してきました。その覚書です。
■きっかけ:
 去年のGWに突如ザイカ先生が上海旅行記をつぶやき始めた。マシンガンのようなスピード、臨場感たっぷりな実況に、すっかり「そうだ、中国行こう」に。とはいえ、ザイカ先生のようなハプニング体質ではないので、旅の主軸が要るよなーと思案。やっぱりここは、現代建築だろう。
 中国の現代建築というと?王澍かな。というわけで、中国美術学院象山キャンパスと、寧波博物館が主訪問地に。それと、日本の十倍以上の人と土地があるのだから、ほんとに経済発展しちゃったら、そのスケールは想像を絶するのでは?という興味から、スケール感のある開発とかも観たい。
 またまたザイカ先生の旅行記から、上海西岸の巨大私設美術館に興味が。というわけで、龍美術館西岸館と、余徳耀美術館がリスト入り。初中国だから、観光は?と思いつつも今ひとつ興味が湧かない。年が明けて、とある事情で旅行をする時間ができた。よし、ここだ!
 はじめは2月中旬を考えたけれども、旧正月と当たって大変そうなので、繰り上げ。期間は一週間くらい。まずは飛行機。中国東方航空が安いけれども、遅れたりするらしい。初中国には厳しいかなというわけで、ANA。往復7万ちょっとだったので決定。上海から他所へ飛ぶのは時間的に却下。

■旅程:
 上海2泊⇒杭州2泊(2日目は日帰りで寧波に移動)⇒上海1泊の、計5泊7日 (帰りの飛行機が1:45発の深夜便なので、2/2は移動のみ)の旅でした。

■お金:
 中国は携帯電話での決済が普及しているそうですが、外国人旅行者が使うのは相当にハードルが高そうかつ、日本のクレジットカードは使える場所がとても狭そう。なので、とても両替レートの良い両替屋さんが秋葉原にあるとのことなので、日本で人民元に両替して行くことにしました。相場感が分からないので、とりあえず一日1,000元と考えて、6,000元両替して行きました。傷害保険は何かあった時の対応力に期待して、AIUを申込みました。

■インターネット:
 中国では金盾というネット規制(?)があるらしいので、日本でVPN付のWi-Fi (大容量バッテリー型) をレンタルしていきました。VPNをオンにすると日本と変わりなくネットにつながりますが、VPNは結構ひんぱんに切られるので、その度に再度オンにする必要があります。
 地図アプリは高徳地図というアプリが物凄く役に立ちました。目的地を入力すると、現在地からの経路を公共(電車+バス+徒歩)、徒歩等に切り替えて表示してくれて、さらに高鉄は時刻表、バスは運行間隔まで表示してくれます。また、アイフォンの中国語入力をオンにしておくと、日本の漢字で入力しても簡体字に置き換えて検索してくれます。高徳地図は中国のアプリなので、VPNがなくてもつながります。

■交通:
 上海虹橋⇔杭州東、杭州東⇔寧波のそれぞれ往復は高鉄を使いました。
象山キャンパスと寧波博物館は高徳地図で検索してバスで行きました。ルート表示上にバス停名も表示されるので、中国語が聞き取れなくても現在地が分かって、降車駅を間違える心配もありません。

■宿:
 booking.com で予約していきました。
 上海では現地の生活感を感じたかったので、ホームステイ型の宿を予約しました。特に最後の1泊は新天地に隣接した古い里弄建築 (1926年築らしい) の中の1室で、共用部は物凄く古いですが室内は小ぎれいにリフォームしてあり、価格も手ごろ(315元/泊)でとても良かったです。ただし、英語が全然通じないので、鍵の受け取りとかで苦労しました。
 杭州では立地と価格重視で、ちょっと古めのホテルに泊まりました。

■建築:
 上海では龍美術館西岸館(大舎建築)、余德耀美術館(藤本壮介(方案のみ?))、Water House(neri&hu)、Light Place (安藤忠雄)、ヒマラヤセンター (磯崎新) 等を観ました。Light Place はAegean Shanghai という去年末にオープンしたばかりの超巨大商業コンプレックスの 7-8階にある本屋+多目的スペースですが、8階にある Pearl Art Museum と繋がっています。開館記念に安藤忠雄展(新美術館の安藤忠雄展の巡回)をやっていたのですが、光の教会の原寸再現の代わりに Light Place を見せるようにしているのが上手かったです。Water House はちょっとカッコつけすぎで周りから浮いてる (沈んでる?) 気がしました。
 杭州では中国美術学院象山キャンパスと民芸博物館(外部のみ)を観ました。キャンパスの向かいに建っているリゾートホテルも王澍の設計みたいです。ラーメンの積層の上に木トラスの屋根を架けたようなボリュームが連続する外観の建物群です。象山キャンパスのスロープ外部動線が面白かったです。民芸博物館もカッコいい。
 寧波では当然、寧波博物館を観ました。あんなに大きいとは思いませんでした。また州政府の建物と向かい合ってるのも意外。王澍って前衛的な建築家という印象ですが、意外と政府との付き合いも上手いのでしょうか(そうじゃないと中国美術学院の建築学部長にはなれないでしょうが。。。)。博物館は外壁と3階の屋外デザインが素晴らしかったです。カフェがあるのも良かった。

■観光:
 外灘からの浦東の夜景は絵葉書のようですね。
 南京東路は六本木な感じですかね。
 新天地は里弄建築が面白かったです。同潤会アパートメントがあった頃の表参道という感じ。
 田子坊は原宿。
 水郷は日程の都合上あきらめました。
 杭州では西湖の雪景色を観ましたが、振り返ると大観光地の建物がズラリと並んでいるので、映画のセットのようでした。

■まとめ
 新天地の里弄建築の泊まったことで、里弄内部の生活を身近に観ることができたのがとても良かったです。
 建物では寧波博物館の遺跡のような存在感+動きを感じさせる外壁・外部空間構成の融合が素晴らしかったです。

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