2009年08月02日

●サマーウォーズ

 毎月1日は映画の日、しかも今月は土曜日!というわけで8/1封切りの映画「サマーウォーズ」を観ました。「時をかける少女 2006」の目に沁みる青空が記憶に鮮明な細田守監督の3年ぶりの新作です。

 今回のテーマは「大家族」。主人公は数学がとりえの内気な男子高校生。ひょんなことから憧れの先輩といっしょに、彼女の実家に旅行することになります。そこは田舎の旧家。家長である祖母の誕生日を祝うために、27人もの大家族が帰省してきます。

 もう一つの舞台は、現在よりも一歩進んだ仮想世界。ルイ・ヴィトンのプロモーション映像「SUPERFLAT MONOGRAM」で見せた世界観に磨きがかかり、利便性に富んだ世界をクールに描写します。

 画面狭しと動き回る、子供たち、大人たち。そして発生する「世界の危機」。田舎のノンビリした風景と、仮想世界の硬質な世界が交錯しながら進行する画面が美しいです。「世界の危機」に立ち向かう主人公の武器は、なんと紙と鉛筆。クライマックスではヒロインも凛々しく立ち回ります。仮想世界の格闘王や、天才技術者、パワフルなおじさんたちといった副主人公たちも画面を盛り上げます。

 平行進行で語る人間関係と、現実と仮想世界。それらをスピーディーでキレのある演出で見せきる手腕は、さすが。リメイクと原作つきが流行りの当世で、あえてオリジナルで勝負するところがとても意欲的。あっという間の114分です。

Posted by mizdesign at 2009年08月02日 23:25
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