2009年01月20日

●小林古径展@佐野美術館

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 青春18切符で行く冬の名古屋・京都の旅 その10。
 三島で下車して最後の目的地、佐野美術館を目指します。電車(伊豆箱根鉄道)でもバス(沼津登山東海バス)でも行けますが、駅南口を出ると丁度バスが停まっていたので飛び乗りました。寒いので、屋外での待ち時間を極力避ける狙い。

 回遊式庭園「隆泉苑」を眺めながらアプローチ、高まる期待!と思ったら、素っ気ない四角い箱が登場してガッカリ。「いのちを線に描く- 日本画家 小林古径」展を観ました。

 展示は初期のものから。
 15歳作「少女」、16歳作「村上義光」と非常に早熟な才能が感じられます。
 「竹取物語」は複製ながら、天女の大群が描かれた巻が美しい。
 「琴」。チラシ表紙になっている、本展の華。赤と薄緑の着物が美しい。琴を前に緊張した面持ちの少女は画家の娘さんだそうです。会場には家族との写真も飾られ、家族を愛する古径の視線が感じられます。
 「猫」。ヒョウタンに首を載せたような、特徴あるプロポーションの白猫が愛らしい。
 「犬と柘榴」。フサフサ毛の犬は、家族写真にも登場する愛犬。
 「猫(猫と唐蜀黍)」。白地にたらし込みのような、猫の黒紋。
 「菓子」。どこか平面的な、古径流静物画。
 「くろ兔」。豆に首を載せたような、不思議なバランス。

 展示のある2階ロビーは、ビデオを観る人で満席。展示スペースもけっこうな人の入りで、古径人気のほどがうかがえます。ただ、御舟と並ぶ細密画の美しさに浸りたいと足を伸ばしたので、個人的には少々物足りなかったです。

Posted by mizdesign at 2009年01月20日 23:23
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