2008年04月25日

●長谷川高「家を買いたくなったら」

 長谷川高「家を買いたくなったら」を読みました。最近の読書を通して「自分だけの場所」が必要だと思うようになったのですが、さてどうやって手に入れようかと思ったところで目に入った本です。多くの人が気になるテーマに対して、漠然と「家を手に入れたくなったら」と囁きかけるタイトルが上手いです。冒頭にはキレイな写真に少しキャプションを添えて、タイプ別の理想の家の例が数ページ並びます。帯には「がんばらないで「理想の家」を手に入れる」。「はじめに」は、「ちゃんと答えが書いてあります」という力強い言葉で締めくくられています。

 本編はまだ購入は先という方に向けて、焦らずがんばらず「理想の家」のイメージを固めることを薦め、その探し方、お金の話、タイプ別の物件の注意点、購入時及びその後の注意点を順に述べてゆきます。広く浅くタイプ別に網羅する視点は、入門のための概論という感じです。冒頭の写真をケーススタディとして、それぞれの事例を掘り下げるのかと思ったのですが、そういった部分はありません。

 内容がおかしいわけではありませんが、「買わせる」ポイントをしっかりと押さえた本の作りの方が遥かに印象に残りました。考えてみれば、不動産を扱う方は「売る」プロです。この分野は手強そうです。

Posted by mizdesign at 2008年04月25日 18:18
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