2006年03月22日
●天寿国繍帳と聖徳太子像
昨日は上野に出かけて、天寿国繍帳を観てきました。飛鳥時代の絵画を伝えるものとして教科書等ではおなじみですが、実物を見る機会はめったにありません。所蔵元で非公開のものが上野で見られるなんて、首都圏在住の恩恵ですね。
展示はおなじみ法隆寺宝物館。本当に端正で気持ちの良い場所だと思います。展示の見易さも素晴らしいです。天寿国繍帳は明るめの照明の元、ガラスケース内に平置きで展示されています。鑑賞者は体を乗り出すようにして細部を覗き込み、飛鳥時代に想いを馳せます。その際に、どうしても足でケース下部を蹴ってしまうので、静かな室内にゴンゴンと音が響いています。ケース下部には緩衝材が貼ってあり破損の心配はなさそうですが、音も吸収できると良かった。同時展示の聖徳太子像、聖徳太子絵伝と合わせて、古代史好きにはたまらない内容だと思います。平成館が展示替中のためか、とても空いていました。
霧の中の法隆寺五重塔。「鎮魂の寺」といわれて信じてしまいそうな雰囲気です。日付は1989年12月23日です。