2006年03月19日

●新訳 Zガンダム

 先日、「新訳 Zガンダム完結編」を観ました。ベースになっているTVシリーズが放送されたのは1985-86年。前作の映画版以来のガンダムファンなので、当時はワクワクしながらテレビを見ました。が、鬱屈したままの主人公と、今一つパッとしない赤い彗星。そして全編を流れる重苦しい雰囲気と悲劇的な結末に期待は満たされることなく終わり、その後見返すこともありませんでした。

 「劇場版 Zガンダム」が発表されたときに「健やかになった主人公」というフレーズがあって、とても興味を惹かれました。TVの再編集をなんでそんなに観たいと思うのか不思議でしたが、心にずっとひっかかっていたのでしょう。映画は、敵味方がめまぐるしく入れ替わり、会談をしてはモビルスーツに乗って戦闘を繰り返して話が進み、TVとは異なる結末で幕を閉じます。早回しのような構成はファン限定という気がしますが、想像以上に満足のいく内容で驚きました。「新訳」はきっちりと面白いです。新作映像の魅力もあるとはいえ、根底は富野監督の構成力なのでしょう。すごいものです。ガンダム人気の息の長さも。

 ラストシーンに挿入された台詞から、「逆襲のシャア」との間にまだ語られていないエピソードがあることが仄めかされます。「めぐりあい宇宙」に挿入された角付ヘルメットのシルエットと同じ手ですが、映画がヒットして新作が製作されることを期待してしまいます。

Posted by mizdesign at 17:02 | Comments [4] | Trackbacks [0]