2005年10月14日
●根津美術館
根津美術館には、充実したコレクションに加えて、創立者根津青山翁の旧邸であった広大な庭園があります。高低に富み、深緑の中を建物が見え隠れし、時に水辺が広がる園内は、幻想的ですらあります。とても良く造りこんであるのですが、それを全く感じさせない構成が素晴らしいです。東洋美術の至宝と幽玄な庭園の組み合わせが、他に並ぶものない空間体験を創り出しています。
美術館へのアプローチです。屋根の向こうに建設中の超高層ビルが見えます。もう少し奥に行くと、六本木ヒルズのタワーも頭を出します。右手に庭園が広がります。
庭園に降りてゆくと、ビルが見えなくなり鳥のさえずりが聞こえます。深山の中を散策しているような錯覚を覚えます。
そして広がる水辺と、浮かぶ木船。造りこまれた「絵」がピタッと決まります。紅葉の頃はさぞ美しいでしょう。
道端の石仏。これも「絵」ですが、さり気なく決まっています。