2006年04月22日

●BAO/BABB. 第11回勉強会レポート

 昨晩はBAO/BABB.の第11回勉強会の日でした。場所は柏アミュゼ5階会議室D、参加者は19名、参加費は飲み物とおつまみ+資料代で500円でした。参加くださった方々ありがとうございます。
 「Session03 可能性の柏」の第2回目は「ウラカシを探る!」です。講師の佐藤さんが持ち前のユーモアと行動力で「ウラカシ」に迫ります。若い人の参加が多く、参加者数も過去最高です。

 レジメには「発表者:佐藤和裕+若者たち」とあります。「?」と興味を惹いて本題へ。まずウラカシを取り上げたテレビ番組をビデオで再生して、メディアの視点を紹介します。次にかしわインフォメーションセンター制作のウラカシマップを紹介して、店舗の立地及び分布を説明します。そして参加者の方たちにウラカシの印象を語ってもらいます。「お金のある大人の人が楽しむイメージ?」「高校生に人気の古着屋?」「ショップオーナーのこだわりが積み重なってマチができている?」。ショップの立場からAさん。「丸井のVAT館ができて若者が集まるようになった。ウラハラが柏に進出して、マチを盛り上げようという独特の動きがでてきた。みんな柏好きでしょ」。言い出しっぺの五十嵐さんの同級生で柏商工会議所会員のAさん。「地元の商店主は大型店に客を取られて、店舗を貸して暮らすケースが増えている。若い人の柏を盛り上げる気持ちが嬉しい」。巧みに聞き先を振りながら、多面的にウラカシ像を掘り下げてゆきます。

 「共通認識ができたところで、今回は街並に話を絞ります」。佐藤さんのまとめで話は転回します。「店と道路の間にベンチやウッドデッキを置いて休憩スペースになっている」「通勤の自転車も店先に置く」「手作りの看板が多い」「衣服のオシャレ感覚が反映されて様になっている」「自覚なしに街並が発生しているのでは?」。一気に街並まで話を引っ張ります。

 ここで話は大きく跳びます。「オシャレな若者は仲間内で交流/それ以外に閉鎖的?」「街=社会に対して開く感覚が薄い?」「ウラカシはぼくたち、わたしたちだけの世界?」。課題提起して話は終了、質疑へと移ります。おいてきぼりになったので補足をお願いしました。「ウラカシの人は商工会議所へ参加してこないので、会議所側から見ると閉鎖的に感じるときがある」。なるほど。参加者の方から「ウラカシは個々の表現が面白い。既に文化が違うかも」。ショップの立場から「ウラカシは飽和状態で淘汰が始まる。これからは良さを維持しつつ連携も必要」と声が出たところで終了となりました。多くの声を引き出し、大きく論を転がすとても興味深い内容でした。

 二次会は「ちばや」で行いました。話題が色々と跳ぶのはいつものことですが、最後にEn'sのSさんが「En'sではウラカシという言葉は使っていません」といったのが印象的でした。「ウラカシ」という言葉で記号化されたことで、柏駅前は旬なスポットとしてメディアに登場するようになりました。それは同時に個々の表現を重視する良さが画一化へと直面することを意味し、また言葉の意味するところが限定されることにもつながります。そんな「今」が良く現れた一言でした。参加者は17名、二次会の会費は2,500円でした。

 ウラカシマップに登場する店舗をプロットした地図を広げてその分布を解説中。壁面には店舗の写真が並びます。足で稼いだ労作です。
baobabb_20060421-1.jpg

Posted by mizdesign at 2006年04月22日 15:57
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コメント

二次会では離れた席にいたせいで、En'sのSさんの発言を聞きそびれていました。

> 「En'sではウラカシという言葉は使っていません」といったのが印象的でした。

こんな大事なことに、なぜ佐藤氏は本編で触れなかったのでしょう? きっと、第二弾のお楽しみなのでしょう。
面白い内容の勉強会でした。

Posted by 五十嵐正人 at 2006年04月22日 22:22

さとうKです。

先日は、ありがとうございました。

あのセリフは、En's の彼らのものです。彼らに喋ってもらうつもりでしたが、振るのをすっかり忘れていました。

有金(仮称)さんから出てくるかも?と、始まる前は思っていましたが、それも忘れていました。

第二弾は、ちょっと先にします。次のシリーズのネタをこれから仕込みますので。

Posted by 佐藤K(KAZZ Satoh) at 2006年04月23日 14:08

いつもレポートを楽しみにしています。
「ウラカシ」(語呂がいいですよね)を通して話がどんどん広がるのが面白いですね。
ありがとうございました。

Posted by tsukinoha at 2006年04月24日 05:55

五十嵐様、佐藤K様>
 顔ぶれが広がって、話に奥行がありましたね。面白かったです。「ウラカシ」をブームでなく世代間をつなぐキーワードと捉えると上手いかもしれません。

 でも本当の課題は「その次」でしょうね。「オモテ」がビックカメラに頼りっきりな現状は、実はけっこうピンチ?

tsukinoha様>
 今回は佐藤Kさんの人柄の為せる技で、とても盛況でした。BAO/BABB.入門編は佐藤Kさんの回がお薦めです(笑)。

Posted by mizdesign at 2006年04月24日 07:51
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