2007年12月12日
●沖縄県立博物館
沖縄県立博物館新館は、沖縄県立美術館と同じ建物に入って、反対側にあります。1階では常設展、2階では開館記念展「人類の旅-港川人の来た道-」が開催中です。
人類と猿の進化の歴史を辿りつつ、人類と猿はどこで分岐し、どう違った道を歩いて来たのか。模型と出土品で辿る展示です。目玉は沖縄県で出土した18,000年前の人類「港川人」の化石。全部で4体出土した標本を、東大で二体、沖縄県立博物館で二体保存することになったそうですが、今回は新館開館を記念して、4体全てが展示されています。その状態の良さ、沖縄が化石の宝庫であるという意外な発見は見応えがあります。
県立美術館で開催された「沖縄文化の軌跡1872-2007」が、琉球処分以降の沖縄の歴史、アイデンティティーをさぐる展示だとすると、こちらは沖縄の祖先を辿る展示となっており、とてもバランスがとれた構成になっていました。そして斎場御嶽、首里城は、琉球王国の往時を伝えてくれます。そう考えると、県立美術館のアプローチはとても真っ当に思えます。

もう一つの見どころは、屋外展示です。特に民家の再現展示は良いです。
塀の奥、建物の前にたつヒンプン(屏風)。低い庇とあいまって、独特のシルエットを形成します。

ヒンプンを越えて、建物正面から見たところ。とても開放的で、玄関のない表面。部屋としての玄関の代わりに、ヒンプンという仕掛けで半屋外空間を形成するところが沖縄らしい。

庇、縁側、障子、そして居室。複層の半屋外空間を重ねて、外が奥まで浸透するような構成。でも日本建築に比べると少々しつこく、透明度は幾分低めに思えます。

居室から外を見返す。奥から外まで連続する空間。その淡いグランデーションが心地良いです。


